ノーコードで実現!RaySheetで商談フェーズに応じて表示ビューを変更するには?

Salesforceの商談オブジェクトでは、商談のフェーズを管理することができます。商談を進捗状況でカテゴライズできるので、フェーズごとに入力すべき項目を指定しているケースもあるのではないでしょうか。

一方で、Salesforceの商談レコード上には、フェーズに関わらず、入力できるすべての項目が表示されます。そのため、フェーズごとに入力すべき項目が指定されていたとしても、レコードページ上ではそれが見分けられず、現フェーズでどこまでを入力すれば良いのか迷ってしまうかもしれません。

こういった迷いの生じる状況は入力者の負担になるだけでなく、入力の抜け漏れを招き、データの品質にも影響を及ぼす可能性があります。

RaySheetのRaySheetPageを活用すれば、商談のフェーズによって、レコードページに表示する入力項目を切り替えることができます。

今回は、そのユースケースをご紹介します。

RaySheetなら、商談フェーズごとに表示する入力項目を変えられる!

RaySheetを活用すれば、「フェーズ」などの項目の値に応じて、レコードページに表示するビューを動的に切り替えることができます。

これにより、たとえば次のような運用が可能になります。

・フェーズが浅いうちは「提案予定日」「顧客名」など最小限の項目だけを表示し、フェーズが進むにつれて「金額」「予測クローズ日」「競合情報」などの項目が追加表示されるようにする。

→ 営業担当は「今入力すべき項目」が明確に。入力の抜け漏れも防止できる。

つまり、運用ルールに即した項目表示が“自動で”できるということです。使う人にとって自然な画面を提供することでデータ品質の向上につながります。

ビューを動的に切り替えるには、RaySheetPageやSalesforceレコードページの設定が必要です。

まずはRaySheetPageのおさらいをしましょう。

RaySheetPageのおさらい

RaySheetPageは、RaySheetのビューをノーコードでカスタム表示できる機能です。RaySheetPageには次のような特長があります。

複数オブジェクトの同時表示

18種類のパターンからレイアウトを選び、ノーコードで複数のオブジェクトを1画面にまとめて表示できます。参照関係があるオブジェクト同士はもちろん、参照関係のないオブジェクト同士であっても並べて表示することが可能です。

Lightningページへの埋め込み

SalesforceのレコードページをはじめとしたLightningページに、ノーコードで埋め込むことができます。これにより、情報の確認や入力効率アップが期待できます。

ノーコードでRaySheetPageを動的に変更する方法

それでは、今紹介したRaySheetPageを活用し、商談オブジェクトのレコードページに組み込んだビューを出し分ける方法について解説します。

今回のユースケースでは、Lightningページの「コンポーネントの表示を設定」の機能を利用し、表示するRaySheetPageを商談フェーズに応じて出し分けます。

目指す結果

商談レコードのフェーズを変更した際に、レコードページに表示するビュー(RaySheetPage)を切り替える。

  • 商談のフェーズが「提案」の場合、「商談フェーズ-提案」ビューを表示
  • 商談のフェーズが「商談成立」の場合、「商談フェーズ-成立」ビューを表示

設定手順

RaySheetビューとRaySheetPageを作成

①2つの商談のビューを作成し、2つのビューに異なる項目を設定する。

商談フェーズ-提案

商談フェーズ-成立

②2つのRaySheetPage DesignerでRaySheetPageを作成し、①で作成したビューをそれぞれ設定する。

レコードページにRaySheetPageを組み込む

①「商談」オブジェクトのレコードページを表示し、歯車マークから「ページを編集」をクリックする。

②新しいカスタムタブを作成し、RaySheetPageのLightningコンポーネントを配置。RaySheetPage「商談フェーズ-提案」を指定する。

③「コンポーネントの表示を設定」から「+検索条件を追加」をクリックする。「項目」は「フェーズ」、演算子は「次と等しい」、値は「提案」を選択して、「完了」をクリックする。

④RaySheetPage「商談フェーズ-提案」の下にさらにRaySheetPageのLightningコンポーネントを配置し、RaySheetPage「商談フェーズ-成立」を指定する。

⑤「コンポーネントの表示を設定」から「+検索条件を追加」をクリックする。「項目」は「フェーズ」、演算子は「次と等しい」、値は「商談成立」を選択して、「完了」をクリックする。

⑥Lightningアプリケーションビルダーで保存し、必要に応じて有効化を行う。

動作結果

「商談」オブジェクトのレコードページにもどり、商談のフェーズを変更すると、表示されるビュー(RaySheetPage)も切り替わります。

①商談のフェーズを「提案」に変更すると、「商談フェーズ-提案」のビューが表示される。

②商談のフェーズを「商談成立」に変更すると、「商談フェーズ-成立」のビューが表示される。

これにより、表示している商談レコードのフェーズによってビュー(RaySheetPage)の内容を出し分けられるようになりました。

まとめ:ノーコード&動的変更で業務効率アップ

今回紹介した方法を活用すれば、Salesforceのレコード上にてノーコードでビューを出し分けることができます。

現在コーディングによってビューの出し分けを実現している現場においても、今回の方法に切り替えることで管理や構築のコストを大幅に削減できるでしょう。

ぜひご活用ください!

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RayKitはSalesforceの入力に関する操作性や機能を拡張する製品です。ブログではSalesforceの活用の幅を広げたい方やExcelライクにSalesforceをされたい方に役立つさまざまな情報をお届けします。

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