今回のRayKit活用ブログでは、参照関係にあるオブジェクトで予実管理を行う方法をご紹介します!
Salesforceでオブジェクトをまたいで計算できる機能の1つに、積み上げ集計があります。これは主従関係でしか使用できないという制約があります。
本記事はRaySheetの数式保存機能を使い、参照関係で積み上げ集計のようにオブジェクトをまたいだ計算を実現する方法をご紹介するものになります。
積み上げ集計とは
積み上げ集計は、オブジェクト間のリレーションが主従関係である場合に使用できる機能です。
例えば、下の図のように子オブジェクトの合計を親オブジェクトに集計することができます。
参照関係で同様のことを実現するためには、フローやプロセスビルダーを使って実現する必要があります。
ただ、フローやプロセスビルダーで実現するにも「ちょっぴりハードルが高い‥」なんて尻込みしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
RaySheetの「数式保存機能」を使えば、参照関係であっても積み上げ集計を実現することが可能なんです。
しかも、Excelの知識で誰でもカンタンに実現できるのがポイント!
RaySheetの数式保存機能で予実管理を実現
使用するオブジェクト
今回は予算と実績を管理する2つのカスタムオブジェクトを作成しました。2つのオブジェクトは参照関係です。
予算オブジェクトには数値型で「実績合計」項目を用意しており、後で実績合計をRaySheetで積み上げ集計できるよう下準備をしておきます。
RaySheetで表示する
作成した2つのオブジェクトをRaySheetで表示するとこのようになります。
上部に表示されているのが予算、下に表示されているのが実績です。
数式列で実績合計を集計
RaySheetで作成したビューに数式列を追加し、「実績金額」の合計を計算します。
数式保存で予算オブジェクトに積み上げ集計する
数式列はRaySheetでだけ使える特別な項目です。
Salesforceの項目に値を保存するためには、別途「数式保存」の設定を行う必要があります。
通常の項目に値を保存できるため、レポートなどでも値を使うことができます。
また、数式保存によって参照関係でも積み上げ集計が実現できるので、本記事では肝となる設定です。
今回は、値の保存先を予算オブジェクトの「実績合計」項目に保存します。これは、予めカスタムオブジェクトを作成する時に用意しておいた項目です。
設定後に実績額を入力すると上段の予算オブジェクトで実績合計が確認できます。
そして積み上げ集計した実績と予算金額を元に、消化率や残予算を計算すれば予実管理が実現できるというカラクリになっています。
ワンポイント
上記ビューでは、実績オブジェクトの「実績合計」を表示した状態になっていますが、非表示や列幅を0に設定いた場合にも、数式の結果保存は問題なく行われます。
さいごに
予実管理のシーンでオブジェクトを跨ぐ集計はどうしても行いたくなるものですよね。
RaySheetを使うことでシンプルにかつ、現状のオブジェクト同士のリレーションに関わらず予実が実現できるので、ぜひお試しいただければと思います。
数式保存に関する詳細はこちらからご覧ください!
動画で見る
本記事の内容は動画でも公開していますので、ご覧ください。
https://vimeo.com/manage/videos/546296486
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